loser's howling for tomorrow

ネタバレ注意。小説、漫画、アニメ、ゲーム、音楽、お笑いのことなんかを書き殴っています

あの眺めのために何を捨てられるか


これ行ってきました。
当日は朝から若干体調崩し気味だったので、行こうかどうか真剣に迷う。体力いりそうなライブだしなぁ、どうしょうかなー、と迷いながらなぜか着々と着替えを済ませて行く準備が整ってしまう。そらやっぱ見たいもんな。というわけで微熱を押して出発。電車で寝て体力を稼ぐスタイル。隣に座っていた女の子の肩にもたれて難波までぐっすり。あのときの女の子、マジでごめん。
少し早めに到着したので、行ったことなかったまんだらけアメリカ村店a.k.aグランドカオスに突入。三階でしばしdig。御免なさい先生の1st単行本「おませで御免」と、エロゲライターとして高名な丸戸史明&エロゲの原画でお馴染みかんなぎれいの同人小説「めもらるクーク」1巻を購入。エロマンガの古本を買うのは抵抗ありまくりだったけど、どうやら未開封品のようなのでまあ良しとする。
まだ少し時間があったので近くのレコ屋a.k.aタイムボムに寄る。改装というか模様替えというか、されたらしく、えらく雰囲気が変わっててびびる。個人的な感想を言わせてもらえば、この店は何か変えるたびに雰囲気が悪くなってる(笑)。今回も例に漏れず。中途半端にお洒落な内装が実に似合わねえ。レコ屋なんて場末感出してなんぼだろガッ、と脳内で毒を吐きつつ中古コーナーをさらっとdig。してたらナックルヘッドのラストアルバム「ロスト」を発見してしまい、誰だこれ売ったバカは、と吐き捨てたくなるも、渡りに船なので毒は飲み込んでおいて素直に買う。あとはNice ViewとNORDEが欲しかったけど品切れだったのであきらめる。まあNice Viewは今日物販で売ってるだろうし、というわけでpipe69へ向かう。
入場して物販を横目で見ながら、すぐに始まりそうだったので最前列へ。1発目はVermilion Sands。だったんだけど、横にいる奴が「ORdERはやばいから見ておいた方がいい」などと話しているので、てっきりこれがORdERなんだと思って見てた(笑)。そのライブはと言うと、実に微妙。ツインドラムの微妙なずれが生み出す変なグルーヴは時折かなり気持ちよかったりもしたけど、肝心の曲がなんというか、退屈なフュージョンみたいで……
機材転換の間、ふーん、ORdERってこんなバンドかあ、と腑に落ちない気分で携帯いじくってたら、視界の隅に見たことある顔が映った気が。普通にスルーする俺。2秒ほどして「あれ、いまなんかありえないもの見たような」と脳から信号が発されたので視線を戻す。なんと出張で東の地へ向かったはずのマスターGカミナッチャ。こんな綺麗な二度見は人生初かも、というほどの二度見を見せつけるスタイル。マジでびっくりした(笑)
Gさんは東京でのライブを捨ててこちらにいらっしゃったようで、おいおい、そこまでNice View見たいのかよと思わないでもなかったが(笑)、そこまでさせるだけの重力を持ったバンドなのだと思うと否が応にも期待が膨らむ。機材転換がやたら長かったのでGさんとお喋り。「一晩中ゾンビ殺してた」「箱○欲しい」「ジブリイラスト展の解説野郎がヤバい」「車輪トラック作って」「ていうかリリック長ぇよ」「GENIUS PARTY BEYONDがクソヤバくてポニョが止まって見えるらしい」断片だけ取り出すとこんな感じ。相も変わらずムゲェ。
そうこうしてる内に始まったCROSSBREDは華麗にスルー。すぐ終わったからまあいいや。
そして迎え撃つNice View。これがマジでクッソヤベェ。評判以上。メンバー全員色あせたメタルTシャツからTATOOあり(@ナンバガ)の両腕をニョッキリ露出させるスタイルで、見た目もクソカッコいい。ドラムがもたったり走ったりで安定した演奏ってわけではなかったけど、とにかくこのバンドはギター。ざらついていながらゴリゴリという絶妙な音色で初期アイアンメイデンやモーターヘッドからの影響を感じさせるメタリックなリフをかき鳴らす姿には惚れるしかねえ。ニュースクールでもオールドスクールでもないオリジナリティと風格。これはガチ、と脳が判断するより前にヘドバン。最前列でがっちり堪能。演奏のとんでもない熱量からすれば客席はえらく大人しくて、モッシュもほとんど起こらなかったのが物足りなかったりもしたけど、じっくり見れたからそれはそれで結果オーライ。
ヤベェヤベェと連呼しつつアルコールを補給、次のBLACK GANIONに備える。前に見たときの印象があまり良くなかったので大人しく見るつもりで控えめな位置をキープ。してたんだけど、これがすげえ良かった。レッチリのフリーみたいなルックスのドラマーが激烈アクション付きのぶっ叩きスタイルで(それでいてクソ正確。クソ上手い)格好良すぎる。気付いたらモッシュピットのど真ん中。背中のリュックを圧迫してくる野郎どもを「てめぇ、さっき買った同人誌が折れ曲がるじゃねえか!」と激高しつつ撃退する、オタパンクスの鑑と言うべきスタイルで乗り切る(笑)。ツインおさげにした増谷キートンみたいなルックスのVo兼Gt氏も徐々にテンション上がってきて、機材トラブルも何のその、後半からラストにかけてのカオスっぷりが半端なかった。こんな格好いいバンドだったのか。また見たい。
一息ついて最後のバンド。準備してるメンバーを見てGさんが「これがORdERっすよ」と一言。あれ?じゃあ俺がさっき見た微妙なバンドがVermilion Sands?うっそぉーん、と時間差でショックを受ける。なんだかなあ、という気分でORdER見る。うっ、ポジパン…ですか…。ごめん、俺はダメだわ。こういうのって何か生理的に。でもせっかくだし見とくかってな感じで鑑賞。見終わった頃にNice Viewのアルバム買わなきゃって思い出して物販にダッシュ。うん、もちろん売り切れてたよ。わかってたさ…
この辺りで張り詰めてたものが切れて、どえらく体調が悪くなってきたので速攻で帰る。それでも戦利品はチェキってしまうのは難儀だよなあ、と半笑いで考える。まあオタってのはそんなもんだ。



「おませで御免」/御免なさい
東西のペドに「あれを手にとって買わないのは不能の疑い有り」とか「とりあえず正座」とかdisられまくり、クソッ、なんで俺が、いつか俺だって(@メシアtheフライ)と唇をかみしめたのがきっかけで公式サイトをチェキり、まんまと魅せられてしまい、今回の購入へと繋がる。人の縁って不思議なもんだなあ(微笑)。
が、これはたしかにヤバい。描画の破壊力がマジパねぇ。西のペドもおっしゃっていたが、魂a.k.a情念a.k.a怨念の込められたこの書き文字の威力は他で感じたことがないレベルa.k.a唯一無二。鬼気迫るという表現が似合う狂気を漂わせつつ、読み物としてはライトタッチ(?)でテンポ良く読ませ、笑いのセンスも良質。間違いなくガチ。これを購入させた先人たちに、容易には返せねえ借りができた。いずれ精神的に(@後藤隊長)返したいと思う。



「ロスト」/ナックルヘッド
今さら俺なんかが言うまでもなくガチ。解散がこんなに惜しまれるバンドってないよな。Gさんをして「こんな激しいライブ初めて見た」と言わしめたライブを一度でも見ておきたかった。くやしい。これは過去曲の新録を含むラストアルバム。音塊が激しく胸を打つ。